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レポート:芸術体験ワークショップ「俳句と書から自己をみつめる」
3月17日(日)の午後、かごしま近代文学館にて開催中の「山口誓子展」にあわせて、芸術体験ワークショップ「俳句と書から自己をみつめる」が行われました。
あいにくのお天気でしたが、7名に参加していただきました。
講師は近代文学館学芸員の大津あゆみさん、書道家の松下美紅さん、デザイナーの二野慶子さん。
まずはかごしま近代文学館の展示室へ。
ワークショップの第一部では近代文学館学芸員の大津さんに「山口誓子展」の解説をしていただきながら、俳句と書についての理解を深めていきます。
展示会のポスターデザインを担当したデザイナーの二野さんからも、ときおり展示についてのお話しを伺いました。
参加者は山口誓子の句に思いを馳せつつ、お気に入りの一句やキーワードを探します。
一通り鑑賞が終わった後はメルヘン館の地下の部屋に戻ります。
第二部では参加者自身が、気に入った誓子の句やキーワードをもとに書を愉しんでいきます。
第二部の講師は書道家の松下美紅さん。
参加者のみなさんへ書についてのアドバイスをしていただきました。
参加者のみなさんは、とても集中しながら書に向き合っていました。
果たしてどのような作品ができあがるのでしょうか。
ときおり参加者同士で交流する場面もみられました。
みなさんの顔からは笑顔があふれていました。
作品が出来上がったら講評会
それぞれの作品に込めた想いなどについて、参加者のみなさんに語っていただききました。
参加者のみなさんの各々の特徴が出た素晴らしい作品たちでした。
参加者の方からは以下のようなご意見をいただきました。(一部抜粋)
・ふだん意識したことがない感覚を知ることができました。俳句から情景が浮かび、それをまた書に表現して書く、とてもおもしろいです。人それぞれなのもおもしろい。そして字から思いが伝わりすてきだなと感じました。
・誓子の素直な表現(字、句)に心洗われました。私ももっと句や書道に素直に(力まず)取り組みたいと思いました。
・大変面白い企画でした。 書道本来の素養を重ね、またこのような企画があれば参加させていただきたく思います。
今回のワークショップを通して、俳句も書道も書き手の個性がよく顕れるものだと感じられました。
そのような個性を一人ひとりが磨いていき、お互いに尊重し合える姿勢が大事なのかもしれませんね。
レポート:KCIC 小林