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2022.01.07

レポート:げいじゅつたいけん!ワークショップ【学んで表す・はじめての日本画】

げいじゅつたいけん!ワークショップ -鑑賞と制作を一緒にたいけん!-

12月18日(土)に「げいじゅつたいけん!ワークショップ『学んで表す・はじめての日本画』」が、鹿児島市立美術館で開催されました。

 

このワークショップは、文化振興を通じた元気な地域づくり・人づくりを進めることを目的とした鹿児島市の「文化薫る地域の魅力づくりプラン」の一環として、「文化薫る地域の魅力づくり実行委員会」が企画したものです。

鹿児島市内の施設展示を鑑賞し知識を深めた後、講師にアーティストを招き、アート作品の制作体験を通して市民のみなさんにアート体験を楽しんでもらうワークショップを今年度中に全3回開催します。
第1回目は、鹿児島市立美術館にて「学んで表す・はじめての日本画」と題し、日本画をテーマにしたワークショップが行われ、中学生から70代までの17名が参加しました。

 

第一部 鹿児島市立美術館の展示鑑賞(解説:鹿児島市立美術館 稲葉麻里子学芸員)
第二部 日本画の画材を使った制作(講師:南園里美)

当日の様子をまとめましたので、ご覧下さい。


第一部 鹿児島市立美術館の展示鑑賞

解説:鹿児島市立美術館 稲葉麻里子学芸員

「秋の所蔵品展 特集:没後100年 橋口五葉③ 転機となった旅―新たな美との出会い」展を、 稲葉学芸員の解説を受けながら鑑賞しました。

 

参加者は、日本画の歴史、描かれた場所や時代背景、橋口五葉の生涯や技法の移り変わり等の話に、メモを取りながら熱心に耳を傾けていました。


第二部 日本画の画材を使った制作

講師:南園 里美さん(画家)

鹿児島市立美術館 市民アトリエ(1)にて、講師の南園里美さんの指導のもと、日本画の解説と制作が行われました。

はじめに、南園先生から日本画の歴史や使用する画材などの説明を受けました。

 

いよいよ日本画を描いていきます。

まずは下絵を色紙に写し、墨で線をなぞっていきます。「筆でなぞるのは手が震えて難しい」と皆さん慎重に描いていました。

 

着色する絵具を作ります。

今回は、「水干(すいひ)絵の具」と「胡粉(ごふん)」を使います。

水干絵の具に接着材の役割をする「膠(にかわ)」を加え、指でよく混ぜます。水を少量ずつ足し、好みの色を作ります。

 

 

途中、南園先生がデモンストレーションも交えて描き方のコツを紹介。参加者の皆さんは、普段見慣れない画材や先生のテクニックを、真剣な表情で見つめていました。

今回は、主に花と虎の2つのモチーフを使って制作しましたが、同じモチーフでも描く人の描き方や色の作り方で全く違った印象の絵に仕上がりました。

 

最後は、出来上がった絵をみんなで鑑賞し、和やかな雰囲気の中で意見交換。

参加者のみなさんからは、「普段描くことがないので難しかった」、「集中して描くことができて良かった」、「塗った時と、乾いた後では全く感じが変わる」などの声をいただきました。

日本画について学び、普段手にすることのない日本画の画材で制作した今回のワークショップ。
参加者のみなさんにとって、日本画を身近に感じ、魅力を知る貴重な体験となったのではないでしょうか。