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2018.10.31

レポート『伝統芸能伝承事業「太鼓踊りと吹上の歴史を巡るツアー」』

第2期文化薫る地域の魅力づくりプランに基づき、8月28日(月)、本市の伝統芸能保存団体が、鹿児島県内の他の地域の伝統芸能の視察を行い、学習するツアーを開催しました。祭りと芸能を見ると同時に、民俗芸能の歴史的な背景についても視察し、また担い手同士の交流を図りました。

 


 ツアー行程

  1 伊作太鼓踊り 和田保存会奉納披露 見学

  2 吹上民俗資料館 見学

  3 大汝牟遅(おおなむち)神社・千本楠 視察

 

 参加団体

  帯迫棒踊り保存会、野頭銭太鼓保存会、小池島廻り踊り保存会、西上太鼓踊り保存会

 

1 伊作太鼓踊り(南方神社)

 伊作太鼓踊りは伊作島津家第四代の城主久義が敵城を攻略した際に祝して始められた踊りであると伝承されています。

 

 

 踊りは唄方数名、中打(なかうち)4名、平打(ひらうち)22名程で、花笠をかぶり美麗な衣装にたすきがけの中打を中心に、白装束、わらじ履きで、太鼓を胸に幟(はた)・薙刀(なぎなた)、大きな軍配形の矢旗を背負った平打が、中打のリズムに合わせ太鼓を叩き、矢旗を振り周り勇壮活発に踊ります。

 明治以降、6地区の保存会が毎年交替で8月28日に奉納しており、今年は和田地区が奉納しました。

 

 

2 吹上民俗資料館

 吹上地域の歴史と民俗に関する資料を展示しています。農業、漁業、手工業用具などの民俗資料を始め、戦国島津の祖、伊作島津に関する展示に力を入れており、島津家の武人達のプロフィールなど、数多くの展示があります。

 

 

3 大汝牟遅神社・千本楠

 大汝牟遅(おおなむち)神社は多くの願掛けができるパワースポットです。拝殿の近くに大きな石が祭られており、子宝・安産の神様として信仰されています。また樹齢1000年以上の大楠もあります。

 

 

 また神社の鳥居から50メートルほど進んだ場所に千本楠があります。樹齢800年以上の大楠が連なり、神秘的な空気が漂っています。ドラマの撮影などのロケ地として地元でも有名な場所です。

 

 

 ツアー参加者からは「圧巻の一言です。伝統芸能の素晴らしさ、伝承への思いがより一層深まりました」「どうやって若い人を確保し、伝承しているのか苦労話などあれば聞きたいです」などたくさんの声が寄せられました。

 

 

 このツアーでの経験やツアーを通して感じた伝統芸能への熱い思いが多くの方々の間で共有され、今後の伝統芸能の保存・継承活動の活性化につながっていくことを願います。

 


取材&写真:かごしま文化情報センター(KCIC)